大多喜の家再生プロジェクトvol.2 床貼り編

2回目のワークショップを開催しました。

古民家再生に関心のある方は多いようで、今回も募集してすぐに定員に達してしまいました。ワークショップ当日は12月というのに20度近い暖かな日差しです。季節的には大多喜のきれいな紅葉を期待していたのですが、まだ早い感じでした。

今回のテーマは「床貼り&解体」です。

今回から参加される方も多かったので、全員で簡単な自己紹介のあと、つみきの田中さんから当日の作業内容の説明を受け、解体チームと床貼りチームに分かれて作業開始となりました。

解体作業           

解体は、おもに仏壇を取り壊して壁を抜くことと廊下にする予定の押し入れの床材の解体です。前回から間取り設計を進めて新たに解体が必要になった部分を追加で行うこととなりました。

解体作業途中の写真を取らないうちに作業が終わってしまい、気づいたらきれいに壁が抜けていました。

床貼り作業           

床貼りチームは、断熱工事と杉の無垢板の床貼り作業です。

今回の作業手順は、こうなります。

1.根太の間に断熱材(スタイロフォーム)をはさむ

2.防水防湿シートを貼り、気密テープで密封する

3.床材を根太にネジ止めする

1.根太の間に断熱材(スタイロフォーム)をはさむ

スタイロフォームとは、ポリスチレンでできた発泡スチロールのような断熱材です。これを根太の間に隙間なく敷き詰めます。

根太の間のサイズを測り、カッターでスタイロフォームを切って根太の間に挟んでいきます。

根太の間隔は等間隔で施工されているとはいえ、ミリ単位で等間隔になっているわけではないので、実際の間隔を測りながらスタイロフォームが隙間なく入るよう微調整しながらの作業となります。

もっと古い古民家になると製材された材木ではなく、凸凹のある細い丸太をそのまま根太に使っていることが多いので、隙間を断熱材で埋めるのはかなり大変な作業になります。

 

一見床のように見えますが、発泡スチロールのような発泡材が挟んであるだけなので、スタイロフォームを踏み抜かないように慎重に根太の上を歩きながらの作業となりました。

 

できたと思ったら、踏み外して穴が空いてしまいました。ここを修復して密閉し直しです。

2.防水防湿シートを貼り、気密テープで密封する

すべて敷き詰めた上に、防水防湿シートを貼っていきます。シートを敷いたあとに周辺を気密テープで貼り付けて完成です。

 

古い日本家屋は隙間だらけなので、床下からの冷気が天井の上り、屋根に抜けていくという空気の循環を作り出すので寒いのだそうです。

このシートで床下からの湿気とともに冷気の流れを防ぐとのことです。

3.床材を根太にネジ止めする

次はいよいよ床貼りです。

今回は根太に直接床材を貼る根太張り施工です。この他にまず合板を下張し、その上に床材を貼る施工方法もありますが、この部屋は床の高さの関係で合板を貼ることができないため、直接根太に貼ることになりました。ちなみにこの部屋以外は合板で下張し、床板を張っていくことになります。

まずは前日レーザー水準器でつけた印に合わせて、基準となる角材を捨て打ちしました。この角材に合わせて一枚目を貼っていけばいいわけです。

スタイロフォームの上に立つことができないので、慎重にバランスを取りながら根太の上に立つ作業が続きます。バランスを鍛える体幹トレーニングのようです。

今回は無駄な材料が出にくい乱張り(乱尺張り)で貼っていきます。一定の長さの板を貼るのではなく、張りながら切っていくことで無駄な材料を出さない張り方です。隣の板とつなぎ目が重ならないよう、つなぎ目をランダムに貼るのが無垢板の風合いを活かした張り方だそうです。

ちなみに、もう一つの一般的な張り方がこちらです。

今回はフローリングの床板を数列貼ったところで時間切れとなり、ワークショップを終了となりました。

残りは引き続き、自分たちで仕上げていくことになります。

ワークショップは今後も続いていきます。

今後の予定としては、

床貼りワークショップ

壁塗りワークショップ

障子を使った断熱ワークショップ

柱&床の塗装ワークショップなどなど

いろいろ計画中です。

 

今日はこの曲をどうぞ

Kina Grannis - Can't Help Falling In Love (Piano Version) Official Stream

 

“大多喜の家再生プロジェクトvol.2 床貼り編” への1件の返信

  1. 大家さん、お疲れ様です。
    参加者のSです。(千葉市在住)
    初めての参加でしたが、WS最高に楽しかったです。
    本当に参加して良かったです。
    また作業やる時は是非誘って下さい。

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